現役スタジオミュージシャンが教える音楽理論講座--「理論打破シリーズ」2 音階と和音
皆様、こんばんわ。講師の伊東です。
先週末はMWSSにて終日レコーディング仕事でした。今年の目標としてた大きな案件の仕事で、個人的にも嬉しいですし、気心知れた人達と楽しく仕事出来るのは本当に幸せな事です。レコーディング仕事や作編曲、ツアーサポートの仕事の事なども、いずれ書いていけたらと思っています。スタジオミュージシャンの実態や、具体的にどういうスキルが必要なのか、もし目指している方がいれば参考になればと思います。
さて前回の内容をうけて、早速「理論打破シリーズ」を進めて参りましょう。
良く聞かれる内容で、「良いメロが作れない」「アドリブ演奏ってどうやって?」「アレンジが難しい」そんなお話しを頂きます。
そして、その答えが全て「音楽理論を理解出来れば解決できる」と考えている方が多いのではないでしょうか?
僕が今まで経験してきた範疇でお答えすると
メロ作り→ 理論的に考えていくと本質から離れていく
アドリブ演奏→理論が少し役に立つが、本質の部分ではない
アレンジ→理論はかなり有効だが、やはり本質の部分ではない
そんな解釈をしています。
音楽理論とは簡単に言うと、旋律や和音の仕組みと関係性を説明しているものに過ぎません。
それを踏まえて、音楽制作は結局「あなたのセンスでどういう音楽を作りますか?」という事になります。
センスは理論では計れないもの、理論は迷った時に考える事の一つ、
そんなスタンスで参りましょう。
この講座の進め方として、まずは内容を噛み砕いてお伝えし、実際にどういう場面で使う事になるか、その実例などもお伝えしていけたらと思っています。
まず取り掛かりたいのが「音階と和音について」です。
そして順番としては、音階→和音になります。
何故かというと、音楽の歴史の流れで、音階→和音の順番に生み出された背景があるからでして、「和音」の事を理解する為には「音階」の知識が必要だからです。
よく見られるのが、音階を理解せずにいきなりダイアトニックコードなどを勉強するパターンです。
これは間違いなく、途中で分からなくなるので、お薦めしません。
何故なら、コードの説明はことごとく音階の事に触れるからです。
そして、ギタリスト&ベーシスト的には、指板上の音の把握がまず出来ている事が前提になってきます。
ですので、まずは指板上の音の把握をやっていきましょう。
指板上のポジションマークがある所、そして6弦上と5弦上の音から覚えていけると分かりやすいかもしれません。
パワーコードが既に分かるという方は、その形を浮かべていくとイメージ付くかと思います。
こちらをご覧ください。音の分布はこうなります。
ちなみにC=ド D=レ 、、、、A=ラ B=シです。
音が載ってない所は♯(シャープ)と♭(フラット)で表現されます。
♯は半音高い、♭は半音低い、となっています。
例として、6弦2フレットはF♯、もしくはG♭となります。
ちなみにどちらも同じ音なのですが、曲のKeyによってどちらで捉えるかが決まります。
あと、EとF、BとCの間には音は存在していません。気をつけたいところです。
そして注目したいのが、1オクターブ上の音の位置です。
例えば6弦3FのGの1オクターブ上は4弦5F。
5弦3FのCの1オクターブ上は3弦5F。
6弦と4弦、5弦と3弦の関係性は覚えておいて損はないです。
まずはここをしっかり覚えていく事で、音階の理解に進みます。
これについてはとにかく暗記する事でしか解決しません。最初の頑張り所です。
音階を弾く、もしくはコードの構成音を確かめる上で必要な指板上の音の把握、これが全ての基礎になります。
次回はこの内容を踏まえて、メジャースケールについて触れていきたいと思います。
宜しくお願い致します。
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