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現役スタジオミュージシャンが教える音楽理論講座--「理論打破シリーズ」9 コードの種類 その2



今日は前回に続き、コードの種類を見ていきましょう。

前回のコードは、メジャーコード、マイナーコード、共に、それぞれのスケールの中にある音を組み合わせて作られたものでした。

今日はその他のコード、「スケールの音以外の構成音で出来ているコード」を見ていきましょう。

スケール外の音が入ってくる事で、独特の緊張感が生み出され、使い方によっては曲に彩りを加えることが出来ます。

実際のアレンジの中での使い方や、その際の理論的な解釈はまた別の機会にしますが、今日の内容は是非覚えて頂けると幸いです。

前回と同じく、◯の中にはルート名が入ります。

◯7(セブンス)→メジャースケールの1、3、5と、同じルートのマイナースケールの7番目

◯m7(♭5) (マイナーセブンスフラットファイブ)

→マイナースケールの1、3、♭5(半音低い5度)、7

◯dim(ディミニッシュ)→マイナースケールの1、3、♭5(半音低い5度)、同じルートのメジャースケールの6番目

◯aug(オーギュメント)→メジャースケールの1、3、♯5(半音高い5度)

◯m6(マイナーシックス)→マイナースケールの1、3、5と同じルートのメジャースケールの6

いかがでしょうか。少し複雑になってきた印象もあるかと思います。

●セブンスコードは現在の音楽には頻繁に使われています。メジャーコードのトライアドにマイナースケールの7番目が載ってくる形で、一つのコードの中にメジャーとマイナーの要素が入っています。このコードは後日詳しく触れますが、コード進行の展開を左右する重要なコードとなっています。

●ディミニッシュやオーギュメント、マイナーセブンスフラットファイブなどは、使う場面がある程度決まってきます。

ディミニッシュやマイナーセブンスフラットファイブですと、例えばC→C♯dim→Dm→G→C というように、コードの前後をスムーズに繋ぐ橋渡しの役割が多いです。

オーギュメントは、◯7(♭13)という セブンスコードの構成音とほぼ同じなので、セブンスコードの代わりに使われます。

この事はコードアレンジの際にでも詳しく触れさせてもらいます。

●前回書いた ◯6(シックス)というコードは、メジャーのトライアドに彩りを加えるような、今でいうメジャーセブンスの代わりに使われていました。

今はメジャーセブンスの方が一般的かと思いますが、なぜ代わりにシックスの使用なのか。

それはメジャーセブンスのコードトーンの7度の音がルートと半音でぶつかっているので、以前は不協和音とされていたからです。今ではどちらも同じように使われています。

●マイナーシックスのコードは、マイナーの中にメジャースケールの6番目が入っていて、両方の性質を持っている印象ですが、基本はマイナー系の響きです。マイナースケールなのになぜメジャースケールの6番目が使われてるかというと、マイナースケールの5番目と6番目の音は半音で接しているので、同時に鳴らすと不協和音になってしまうからです。

なので、バランスをとってメジャースケールの6番目にしています。

今はとりあえず、こういうコードの種類があるんだという理解で大丈夫です。まずは知ることから始めていきましょう。

次回は、今回出てきたセブンスコードについて、もう少し掘り下げます。

この先に出てくるダイアトニックコード理論の話を分かりやすくする為です。宜しくお願い致します。

 

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